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【深掘り情報】京都府産宇治抹茶と椿堂茶舗(京都市伏見区)

お茶には不発酵茶の緑茶、半発酵茶の烏龍茶、発酵茶の紅茶などと、さまざまな種類がありますが、どれももとは同じ“チャ”というツバキ科カメリア属の常緑樹の葉からつくられています。

★抹茶(碾茶):Matcha
香りが豊かでまったりとしたうまみがある抹茶。なかでも宇治抹茶は、渋みの後の奥深い甘さやコク、鮮やかで美しい緑色が特長です。

宇治では、茶畑に覆いをかぶせ、ある期間、日光を遮って育てる覆下園(おおいしたえん)の茶葉で、主に抹茶(碾茶)や玉露を生産しています。茶摘み前の一定期間、徐々に園内を薄暗闇になるまで遮光すると、茶葉の成分テアニンがカテキンに変化せずに残ります。また日光の量が減ると光合成の量を保とうと葉緑素が増加し、より鮮やかな緑色の茶葉になります。覆下園の茶葉でつくる抹茶と玉露は鮮やかな水色と、うまみや甘みが濃いお茶になるんですよ。

覆下園で育てた新芽を摘み、蒸したあとに、もまずに乾燥させたものを碾茶と呼び、碾茶を茶臼でひいて粉末状にしたものが抹茶。つまり茶葉そのものであり、「抹茶を飲むこと=茶葉ごと食べること」とも言えます。お茶には栄養成分がたっぷり含まれていますが、水に溶けない(溶けにくい)栄養成分もあるため、淹れたお茶には水不溶性成分はほとんど含まれません。代表的な水不溶性成分には、βカロテンや、強力な抗酸化作用を持つとされるビタミンEなどがあります。健康効果が期待される成分ですが、抹茶ではそれらを丸ごと摂取できるんですよ。

ちなみに宇治抹茶というと、京都の宇治市産の茶葉でつくられた抹茶と思われる方もいらっしゃいますが、実は定義が違うんです。

宇治抹茶とは、京都府・奈良県・滋賀県・三重県の4府県産茶を京都府内業者が京都府内において宇治地域に由来する製法により仕上げ加工した抹茶のこと。

宇治茶手もみ製茶技術は、元文3年(1738年)に宇治田原町の茶農だった永谷宗圓が発案。従来の茶に比べ色、香り、味ともに優良だったため、全国に広まり、今日の宇治茶手もみ製法に発展しました。その貴重な技は、宇治市指定無形文化財として、宇治茶製法技術保存協会によって保存され、受け継がれています。

ちなみに「京都府産宇治抹茶」ともなると、京都府産の茶だけを使った宇治製法の抹茶となり、より希少な抹茶ということになります。

「ケーキ エクレア 京都」には、椿堂茶舗さんの京都府産茶葉100%の宇治抹茶を使用しています。

*椿堂茶舗(京都市伏見区)さんは、明治十二年に初代園主である椿屋宗吉氏により深草の大亀谷で創業されました。

椿堂 五代目茶師である武村龍男氏は、伝統的な宇治茶から新感覚のお茶まで品質本位の商品づくりをされており、また、伏見稲荷大社・大本山東福寺などの社寺御用達をおつとめされています。

椿堂に隣接する茶房「竹聲」(ちくせい)では、店主厳選の銘茶をこだわりの器と自家製の和菓子や甘味とともに愉しめます。

また、伏見稲荷大社の休憩所「啼鳥菴」(ていちょうあん)内には、椿堂さんの日本茶カフェ「稲荷茶寮」が設けられていて、献上宇治抹茶や各種甘味を提供されています。

伏見稲荷大社に参拝した際に、稲荷茶寮でひと休みされた方もいらっしゃるのでは?

椿堂茶舗さんは、京阪線・墨染駅から徒歩約2分のところにあります。伏見稲荷大社に近い京阪線・伏見稲荷駅から電車に乗れば、10分ほどで墨染駅に到着します。近いです。

京都を訪れた際は、椿堂さんでお茶の世界を体験してみると愉しいですよ。

■椿堂茶舗公式サイト
https://tsubakido.kyoto/

■椿堂茶舗公式Instagram
https://www.instagram.com/tsubakido.kyoto/